式子内親王の歌から、夢を詠んだ歌を集めました。
夢の内もうつろふ花に風吹きて しづ心なき春のうたたね
はかなしや枕定めぬうたたねに ほのかに迷ふ夢の通ひ路
たのむかなまだ見ぬ人を思ひ寝の ほのかになるる宵々の夢
見しことも見ぬ行く末もかりそめの 枕に浮かぶまぼろしのうち
三首めは少女のような可憐さがありますが、四首めには人生への諦観を感じさせるものがあります。
マットには新素材ピーチスキン。二重アクリルで作品を挟み、浮かせています。紙はティッシュペーパー1/6の薄さの典具帖紙。ぼかし染めの紙がマットのベージュ色で、よりあざやかに浮かび上がりました。