夏の夜の月待つほどの手すさみに 岩漏る清水いく結びつつ

藤原基俊

夏の夜の月を待つ間の手慰みに、岩から漏れ出る清水を何度掬ったことでしょう。

日暮れの遅い夏に、月を待つ昔の人はさぞ暑い思いをしたことでしょう。清水の冷たさを感じる涼しい歌です。