古時の月

今人(こんじん)は見ず古時(こじ)の月。今月(こんげつ)は曾経(かつて)古人を照らせり。

現代の人は昔の月を見てはいません。しかしこの月は、曾て昔の人を照らしたのでした。

李白(字は太白)の「把酒問月」(酒を把りて月に問ふ)の一句。李太白も、見ぬ世の友と語らったのでしょう。

60年前の大変珍しい、青灰色の亀甲柄大島紬をマットに使い、藍染めの紙を台紙に使った額装。