2022 悠居

朝(あした)に看る、嶺上(りょうじょう)の雲、夕べに臥す松間の月。酔ひ起きて復(ま)た樽を開ければ、山花飛びて歇まず。

朝、嶺上の雲を眺め、夕べに松にかかる月を見ながら寝ます。酔い起きて、また酒樽を開けると、山花は散り止みません。

清の洪昇(字は昉思 ほうし) 「山居」詩。

冷銀箋を青墨で染めて、漉き込まれた銀を浮き立たせました。月のぼかし染めを施しています。