李清照 木犀の花

枕上に詩書、閑に處して好く、門前の風景雨来りて佳し。

終日人に向かひて蘊藉多き、木犀の花。

枕上の詩書をのどかに読めました。門前の風景は雨が降ってより佳くなりました。

一日中木犀の花が人に向かって咲いている様子の、なんとおだやかなことでしょう。

この詞を詠んだ頃の清照は病床にあったようです。

この静謐さは孤独感の裏返しと見えて悲しい。