李清照、15歳の処女作。「如夢令」
嘗て記す渓亭の日暮 沈酔して帰路を知らず
興尽きて晩く舟を回らす 誤りて入る藕花の深き處
いかでか渡らん いかでか渡らん
驚き起つ、一灘の鷗鷺。
渓亭の日暮のことを覚えています。酩酊して帰り道が分からなくなりました。興尽き、遊び疲れて遅くなって舟を巡らせると、誤って蓮の花の茂っているところに入ってしまいました。どうしたら渡れるでしょう。浅瀬の水鳥たちが驚いています。
15歳の少女が沈酔したとは思えませんから、大人たちの様子を詞(宋詞)にしたのでしょう。
波乱の人生の中で、のどかな時期の作品。